西日本新聞の「福岡都市圏版」の記事に 「『させていただく』が気になる」というのがあって、有料記事だったので先が読めなかったんだけど、モヤモヤして「させていただく」でググってみた。
すると、20代の社会人向けのサイト『マイナビジョブ20’s』というのがひっかかって、そこで述べてあったことをかいつまんで話すと、「結論からいうと『させていただく』は謙譲語に該当するため、問題なく敬語として使えます」とある。
ただし、使い方に注意が必要みたいで、文化庁では「『させていただく』『相手もしくは第三者の許可を得ているか』『それにより自分が恩恵を受けるか』という2つの条件を満たす場合に使用することが適切だと述べているという。
小難しいので平たく言うと
⚫︎「させていただく」の適切な使い方
①「スケジュールを変更するとき」の使用例。取引先とのやり取りなどで、「スケジュールを変更させていただきます」という使い方は適切。
②「忘れ物の処分について知らせる」場合の使用例。お客様が忘れ物をしたときに「期限内に連絡がない場合は処分させていただきます」とするのも正しい使い方。
③取引先に「商品を納品・搬入する」場合。以前約束した商品について、「お約束の時間に搬入させていただきます」とするのも正しい使い方。
⚫︎間違った使い方
①「結婚式のスピーチ」の例で、多いのが「○○君とは入学から卒業まで同じクラスで過ごさせていただきました」というような使い方。
同じ空間で過ごすことに許可は必要なく、またその行為に敬意を示さなくても良いため、誤った使用方法となる。
②イベントやプレゼンテーションで「進行役を務めさせていただきます」という使い方。進行役をすることに相手の許可は必要ないため、不適切な使い方。
他に注意すべき点として、
❶二重敬語に注意する。 「させていただく」を使用する際に、特に気を付けたいのが二重敬語。例えば「拝見させていただきます」は二重敬語。「拝見する」は「見る」の謙譲語とで、そこに「させていただく」を重ねることで、二重敬語となってしまう。
❷一文で繰り返さない。 「させていただく」は過剰に用いるとくどい印象を与える。 具体例は「直ちに確認させていただき、ご連絡させていただきます」というような場合。確認する作業に相手の許可はいらないため、「させていただく」という表現は不適切。
❸「さ」を入れない。 「させていただく」を使用する際に、よくみられるのが「さ入れ言葉」。 さ入れ言葉とは、「○○せていただく」という表現を丁寧にしようとして、「○○させていただく」としてしまうこと。つまり、余計な「さ」を加えてしまうこと。 例えば「やらせていただきます」を「やらさせていただきます」と表現することが該当する。
❹退職する際の使用は避ける。
よくみられるのが「会社を退職させていただきます」という表現。しかし、退職は基本的に自分で決断すること。この場合「退職いたします」とシンプルに伝えると良い。
❺漢字で表記しない。 ビジネスシーンで送る書面でも「させていただく」を用いることもある。 漢字で「させて頂く」と表記することは誤りとなるので、ひらがなで「させていただく」とするのが適切な表記となる。
❻役職の説明では使わない。 役職の説明に相手の許可は必要ない。「部長を務めさせていただいている」というような表現は不適切となる。
❼「させていただく」を言い換えるには? シーンに応じて「させていただく」を何らかの言葉に置き換えることで、より表現がスマートになる。具体的な「させていただく」の言い換えには「する」「いたします」などの言葉がある。「させていただく」に違和感がある場合は「する」「いたします」に言い換えてみると良い。